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ゲンジボタル

◇評価アベレージ: 4.75 (最高点: 5 / 最低点: 1 / 評価数: 4 )

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六月に入り、蒸し暑く、風も、月も無い日。
沢の近く、陽も完全に落ちた頃から、ゲンジボタルが舞い始める。
光度は、およそ五百分の1カンデラ。
ろうそく一本が1カンデラだから、非常に暗い。
しかも、発光している面積が小さいため、カメラで捉えるのは難しい。
草に止まったところを、弱めたライトで照らすことでようやく観察が行えた。
よく知られているように、ゲンジボタルの発光間隔は東日本では四秒、西日本では二秒である。
その境界はフォッサマグナにほぼ等しく、その付近では発光間隔が三秒という観察例もある。
同じ種で発光間隔が異なるのは、なぜなのか。
そもそも、ホタルはなぜ光るのかも定説はない。
メスを引きつけるためとも言われるが、ホタルは幼虫の時から発光する。
確かに、メスの近くに来たオスは、フラッシュ発光と呼ばれる短い発光を行うが、いわゆる、ホタルの乱舞と呼ばれるような光り方とは異なる。
恐らくは、光により、何らかのコミュニケーションを交わしているのだろう。
それは、オス同士が明滅を合わせる、シンクロ発光の存在からも推測できる。
オス同士がシンクロ発光するのは、気象条件により異なるが、大まかにはおよそ五メートルの範囲である。
そこで何を聞き交わしているのか、それはまだ、全くの謎だ。
ただし、シンクロ発光している空間は、湿度が高く、産卵に適した場所の上空であることは知られている。
ホタルは、何らかのセンサで、産卵に適した場所を探り、仲間に知らせ、種全体として世代を重ねることを目指しているのだろうか。
ホタルの成虫は、一週間ほどの命の間に、苔や草の裏に産卵する。
羽化した幼虫は、カワニナを食べて育ち、次の年の春に土手に登り、土の中でさなぎになる。
その繰り返しを、ホタルは何らかのセンサの力を使い、違うことなく <b>...</b>

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